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多汗症について
こんにちは。
恵聖会クリニックの栗田です。
蒸し暑くなるこの時期、汗やニオイが気になりませんか?
汗は体温を調節するために、大切な役割を果たしています。
しかしながら、暑くなくても汗が出たり、汗の量が多いと悩んでいる方もたくさんいらっしゃると思います。
日常生活に支障をきたす程の大量の発汗を生じる状態を「多汗症(たかんしょう)」といい、
中でもワキに多汗が起きる場合を、「腋窩多汗症(えきかたかんしょう)」と呼びます。
多汗症の診断方法は簡単です。
当てはまりましたか?
また、重症度を自覚症状で分類する指標があります。
HDSS(多汗症疾患重症度評価度)というものです。
スコア3及び4が重症です。
当院で行っている治療には大きく分けて4種類あります。
①外用薬(塗り薬)
②ボトックス注射
③ミラドライ
④手術 です。
では、順番にご紹介します。
①外用薬
2種類あり、両方とも保険適用です。
HDSS(多汗症疾患重症度評価度)のスコアが3又は4の方が適用となります。
どちらが良いかは使用感で決めていただくと良いと思います。
使用方法は処方する際にご説明しますのでご安心を。
【エクロックゲル】
1日1回ワキにゲルを塗るだけです。
エクロックゲルの詳細【ラピフォートワイプ】
1日1回汗拭きシートの要領でワキを拭くだけです。
ラピフォートワイプの詳細②ボトックス注射
ボツリヌス毒素をワキに注射します。
神経と汗腺の伝達をボツリヌス毒素が阻害することで、汗を抑えることができます。
効果は3~6か月持続します。
片腋に20カ所程度注射しますが、冷やしてから行うので怖くないですよ。
③ミラドライ
マイクロ波を皮膚表面から照射して汗腺の機能を失わせるものです。
傷が残らない、術後の安静がほぼ不要、効果は半永久的というのが最大の特徴です。
④手術
腋臭症(わきが)を伴うと診断された場合、保険適用です。
ワキの下で皮膚を切開し、皮膚をめくりあげてハサミでアポクリン腺を取り除く手術です。
日帰り手術ですが、めくりあげた皮膚の血の巡りが悪くならないよう、術後の安静が極めて重要です。
ほとんどの方は、強いニオイが減少し、効果は半永久的です。
年齢や生活習慣、ご予算に合わせて適した治療を見つけましょう。
おひとりで悩まず、お気軽にご相談くださいね。